なおきちゃん伝 【お父さんとの挨拶デビュー】
なおきちゃん伝
【お父さんとの挨拶デビュー】
今日は ひさびさ
なおきちゃん伝の 続きを 披露します。
前回は 2月21日に
美容師さんを 辞めて 化粧品会社に
再就職したところまで 紹介したので
今日は その 続きからです。
化粧品会社に 勤めるようになった わたしは
少しでも 早く 1人前の
営業マンになって 少しでも 早く
奥さんと 結婚したかったので
それこそ 気合十分で 仕事をしていました。
わたしが 入社した 化粧品会社には
業界では かなり 有名な 存在である
スーパー営業マンの Kさんという 上司がおられ
その Kさんは なんと 全国トップの
化粧品セールスマンでした。
その頃の わたしは 自分に 甘い 性格だったので
わざと 大きな目標を みんなの前で 公言して
自分を 厳しい環境に 追い込もうと していました。
なんと 営業のイロハも 知らない
駆け出しの わたしが
「2年後には Kさんを 抜いて 日本一の セールスマンになります!」
なんて 可愛げのない事を
入社の 挨拶に 堂々 言ったほどでした。
そんでもって そんなことを えらそうに 言うもんだから
同僚や 身近な 先輩たちから
それこそ 総スカンを くらい
同僚は 私を どんどん 無視するようになりました。
わざと そういう 立場に
追い込もうとして 言ったとはいえ
ほんと 結構
精神的に きつい 毎日でした。
その後 自分に 何回も 負けそうになりながらも
もともと 接客が 好きなこともあり
少しずつ 成果が 出だして
同時期に 入社した 同僚の中では
わりと 良い給料も もらえるように なってきました。
その頃 奥さんは 私が 辞めた 美容室に
まだ 勤めていて 休みが 月曜日なんですが
たまたま 私が 勤めた 化粧品会社も
運よく 月曜日が 会社の 定休日だったこともあり
順調に デートを 重ねておりました。
その頃から わたしと
一度 逢ってもらえるように
奥さんや 奥さんの おかあさんが
何回か 奥さんの お父さんに
説得してくれていたのですが
お父さんは 常に 「会わない」の 一点張りでした。
お父さんは 鹿児島出身で それこそ
典型的な 九州男児とのことで
「そりゃ もう ほんと 怖いよー」 なんて
お世話になった 美容室の 先生からも
たびたび おどされていました。
そうして なかなか 挨拶できないまま
月日が 流れて 新年を 迎えた ある日
奥さんと 初もうでに 行こうと
奥さんの 実家の 近くで
待ち合わせをする ことにしていました。
そして その後 奥さんが やってきて
「ぼく 今から 家に来る?」
って 突然 聞かされました。
どうやら 奥さんの おかあさんが
「逢わせようと 思っても お父さんは 絶対 断るから
何にも 言わず 直接 お家に 連れてきなさい。」
って 言ってくれたみたいでした。
でも そんな 心の 準備もなく
初もうでに 行くつもりで 気楽にしていた わたしは
一瞬で 凍りつきましたが
勇気を 振り絞り 実家に 寄せてもらうことにしました。
「そんな つもりだったら もっと
まともな 服装を 着てくるんだったのに・・・」 なんて
心の中で 後悔しながら あっという間に
奥さんの 実家に 到着しました。
玄関扉を 開け 家の中に 入っていく
奥さんの 後ろに くっついて
おどおど 居間に 入ったところ
それまで くつろいでいた お父さんと 目が ばったり。
とっさに そりゃ なんとも 言えない
怖い 目つきに お父さんは 変わりました。
そして その後 自分では どんな 挨拶をしたのか
全く 記憶には ありませんが
厳格な お父さんは その後も 一切 しゃべることなく
しーん・・・・・ って感じで 時間がすぎました。
その後 「まぁ まぁ おせち料理でも 食べなさい」 って
お母さんが 目の前に 一杯 料理を 出してくれました。
もう 口の中は からからで
全く 食欲は ありませんでしたが
お父さんとは しゃべる事が 出来ないので
せめて たくさん 食べて
「よく 食べる子だなぁー」くらいの
印象を 持ってもらわないとって 思い
からからの 口の中に 無理やり
おせち料理を 詰め込み
そりゃ ほんと 死ぬ気で ひたすら 食べました。
その 食事中も お父さんとは 会話は 全くなく
しーん・・・・・とした中
ひたすら おせちを 食べました。
そして あるところで 奥さんが 助け舟を 出してくれて
「じゃあ そろそろ 初もうでに 行こうか?」って
言ってくれたので ようやく お父さんとの 初対面は
終了となりました。
滞在時間 約1時間くらいだったと 思いますが
ほんと 6時間くらいに 感じました。
そんでもって 気付けば 汗びっしょりでした。
その後 奥さんの 実家から
駅まで 歩きながら どんどん 冷静になり
一度も お父さんと 会話できなかった結果に
かなり 落ち込んできました。
お父さんとの 初対面デビューは
自分なりに 0点って感じで
「こりゃ 相当 嫌われたんじゃないだろうか?・・・」
「馬鹿みたいに おせちを 食べて
礼儀知らずと 思われたんじゃないだろうか?」
なんて どんどん ブルーな 気分と なりました。
奥さんは 「いつもの お父さんからしたら 今日は 上機嫌だよ」
「ぼくちゃん 大丈夫! 大丈夫!」って
落ち込む わたしを 励ましてくれたものの
わたしは ずるずる 引きずって
落ち込んだ 気分のまま 初詣を 終えて
奥さんと その日は 別れることになりました。
しょんぼりして 家に帰ったあと
その後 奥さんから 電話を もらい
「ぼくが 帰ったあと お母さんに まぁ 良さそうな子じゃないか
って お父さんが ぼそっと 言ってくれてたみたいだよ」
って 教えてもらいました。
ひとことも 会話できないままに 終わった
お父さんとの 挨拶デビューーでしたが
なんとか 無事 クリアできたみたいで
ほんと ほっとしたのを 覚えています。
そして その後 お父さんデビューを
無事に 果たした わたし達が
どんな感じで 結婚するように なったのか?
ここらで またまた 次回へと
引っ張ることにします。
それでは 次回 お会いしましょう!