【なおきちゃん花嫁の父になる　第２章】

 

とうとう　この日が　やってきました。

ちなみに　今晩は　

次女が　結婚したいと　思っている

婚約者の　彼と　初めて　会って

一緒に　食事をする日。

いよいよ　この日が　来てしまったか

というのが　本音です。

 

 

もともと　わたし達の　娘　二人は

奥さんの　育て方が　良かったのか

なにひとつ　心配も　かけることなく

素直に　育ってくれました。

親は　親で　いつまでも　

幼い　子供の頃の　記憶が　消えませんが

いつのまにか　２５歳と　２３歳の　

立派な　社会人になりました。

 

 

いまだに　子ども部屋を　一人ずつ

与えてあげることが　出来ず

ひと部屋に　２段ベットを　置いて

しかも　部屋には　テレビもなし

そんな環境で　ありながら

不平不満　ひとつも　言わず

素直に　育ってくれました。

 

 

そして　わたし達　夫婦も

子供たちには　出来るだけ

やりたいことを　させて　あげれるように

今まで　走り続けてきました。

ちなみに　その間　なにひとつ

苦労が　なかった訳じゃ　ありませんが

苦労を　苦労と　感じないほどの

幸せな　時間と　いっぱいの　思い出を

子供たちから　与えてもらいました。

だから　今度は　わたし達夫婦が

娘に　恩返しする　番です。

 

 

東京に　嫁ぐことに

未だ　寂しさが　拭えませんが

今まで　幸せな時間を　

たくさん　与えてくれた　

娘の　幸せのために

精一杯　強がって

笑顔で　彼を　迎えたい

そんな　決意で　行ってきます。