【ドラマーの性】
こう 見えても わたしは
元バンドマンの ドラマーです。
なので ドラム経験者の方なら
なるほどって 共感できる 癖があります。
そう ついつい 音楽にあわせて
ビートを 刻む 癖です。
それは 運転中に 流れている 音楽に合わせ
ハンドルを 握っている 指先で 刻んだり
カラオケで 他人が 歌っている曲にあわせ
カウンターを 両手の 指先で
ビートを 刻んだりなど さまざま
特に 無意識な 時ほど 刻みます。
そう それが ドラマーの性(さが)です。
ちなみに ドラムというのは リズムのかなめ
ボーカルや ギターが 生きるも 死ぬも
ドラムの 正確な ビート次第です。
でも わたしの ビートは 癖があり
酔いしれば 酔いしれるほど
どんどん 早くなる。
自分の 力量で 刻めない 限界まで
どんどん 早くなる。
そして 今度は 腕が 疲れてきて
どんどん 遅くなる。
これは カラオケの カウンターで
刻むときも 同じ。
好きな曲ほど 酔いしれ
徐々に 演奏を 無視して
先走った ビートを 刻みだす。
その後 腕が しびれてくると
明らかに スローな ビートを 刻む
歌っている人は 溜まったもんじゃ ありません。
しかし そんな わたしの ビートに
一切 動じない 人が います。
それは 学生時代
KISSの コピーバンドを
彼は バンド結成時から
ボーカル&リードギターの 花形でしたが
わたし以上に 酔いしれる タイプ
わたしの ビートが 正確であろうが なかろうが
彼は お構いなしで ピックを 上下する。
それも 凄まじい スピードで 上下する。
自分の 力量を 超えた スピードで 上下する
しかし その後 腕が 疲れて
突然 ピックは ピタっと 止まります。
わたしが 疲れるのが 先か?
彼が 疲れるのが 先か?
たまたま 同時だった時は
誰もが 真似できない 演奏が 完成します。
そんな 最強な ギターと ドラム
30年以上の 時を 経た 今
定期的に 音あわせを しています。
その スタジオは 毎回 はまぐり庵
はまぐり しゃぶしゃぶを 食べながら
店内に 流れる BGMに 合わせて
わたしが お箸を 持って ビートを 刻み出すと
すかさず 彼の 血が 騒ぎだし
はまぐりの 殻を ピックに 見立て
エアギターを 繰り出す。
お互い 徐々に BGMを 無視して
限界まで 早さを 競いだすと
彼の ピックの はまぐりからは
風味豊かな ダシが 飛び散り
わたしの お箸からは
先っぽに 付着していた ネギが
どこかの テーブルへ 着地。
演奏が 1分ほど 続き
店員さんも 見るに 見かねず
注意しようと 近寄ってきた 途端
お互い 腕が しびれ
演奏は 突然 終了。
その後 お互いの 演奏を 称え
固く 握手したあとは
静かに はまぐりしゃぶしゃぶを 食べる。
店員さんも 胸を 撫で下ろします。
しかし その後 20分経過し
腕の しびれが 取れてくると
第2ステージが 開幕し
こうして 大体 10ステージは こなします。
そんな 見どころ満載の ライブは
5月3日 AM11時から
梅田 はまぐり庵で 開催予定。
肩こりで パンパンの わたしの ドラムと
腰痛で まともに 座れない 彼の ギター
チケットは お早めに。