【1年2センチの生涯】
先日 病院で 健康診断を 受け
1年ぶりに 身長を 測りました。
その結果は 165センチ
つい 1年ほど前の 健康診断では
167センチだったので わずか 1年間で
2センチも 身長が 低くなりました。
まぁ 初老の 年齢になるにつれ
骨と 骨との 椎間板とかが 狭まり
身長が 多少 低くなるとは 知ってましたが
わずか 1年で 2センチも 縮まると
わたしにとっては かなり ショックです。
このままの ペースで 20年経過すると
その時の 身長は 125センチ
まるで 小学生です。
そして 更に 20年経過すると
身長は 85センチになり
その頃 91歳 お漏らしも 頻繁になり
大人用の おむつが 欠かせませんが
新生児用の ムーニーちゃんで ぴったし。
孫の おむつを 買いにきた フリをして
そして 更に そこから 40年
85センチだった 身長は
一気に 5センチまで 縮まり
その頃 5センチの 身長では
車を 運転することも 叶わず
お客さんの ポケットに 忍び込んで
住宅を 案内することに なります。
温かい ポケットの中で 揺られていると
ついつい ウトウトしてしまい
あなたの ポケットで 失禁もします。
そんでもって
住宅案内の 営業トークは とにかく
「デカっ!」「広っ!」「買え!」
それだけを 連呼します。
5センチの わたしから すれば
狭い ワンルームであっても
甲子園球場くらいの 広さがあるので
それは 自然な セリフです。
そして 5センチになったとき
気がかりなのは 近い 将来のこと。
そこからの 2センチは 致命傷です。
そんでもって
あっという間に 2年も 過ごせば
もう 営業は 出来ません。
鳩や スズメに 怯えながら
頼むから フリスクを キープして!と
願うだけの 毎日になります。
しかし その願いも 叶わず
ついに 長い 長い生涯を
終えることに なります。
ちなみに 葬儀の 棺桶は
その マカロニに ゴマのように
可愛らしい わたしを 入れて
あとは 火葬するだけ。
火葬も 火葬場など 必要なく
マカロニを グラタンに 放り込み
オーブンで 焼けば 火葬は 終了。
あとは 参列者の方たちが
わたしを 惜しみながら グラタンを 食べ
そんな 人生になるのか ならないのか?
それは 1年後の 健康診断で
165センチを キープしているのか どうか?
その時 はっきりするでしょう。